活用事例・ノウハウ

Google Search Console を毎日見るのをやめた話|AI で月次のリライト判断を自動化する流れ

WP Rewrite Assistant の出力サマリ画面

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Google Search Console(グーグル・サーチ・コンソール。略してGSC。Googleが無料で提供している、自分のサイトが検索結果に何回出て、何番目に表示されたかを調べられるツールです)を毎日開いているのに、「で、結局どの記事をどう直せばいいの?」が決められないまま画面を閉じてしまう——そんな経験はありませんか?この記事では、本サイトの運営元が、この「決められない問題」をAI(人工知能)で作った自作の道具で解決した実例を、Subspark編集部がレポートします。なぜ毎日見ても決められないのか、どうやって自動化したのか、その後どう変わったのかを、運営者の目線でレポートしていきますね。

「毎日チェックしているのに、何も決められない」問題

Google Search Console(GSC)を毎日チェックする運営者は多いですが、そこから一歩進んで「実際に記事を直す」ところまで進める人は意外と少ないものです。理由は大きく3つあります。

  • 検索キーワードが多すぎて、何が重要か分からなくなる:人が自分のサイトにたどり着くときに検索した言葉(検索キーワード)が画面いっぱいに並び、どれを優先すべきか決められず手が止まります。
  • 表示順位が日ごとに上下し、振り回されて疲れる:昨日はGoogle検索で3番目だった記事が、今日は8番目。その動きに一喜一憂して消耗してしまいます。
  • 結局「気になった記事」を直すだけになる:データに基づいて選ぶはずが、最後は感覚頼み。数字に裏打ちされた判断になりません。

これはWordPress運営の現場でよく見る光景です。とくに複数のサイトを運営していると、1つのサイトにつき数百〜数千個もの検索キーワードのデータが毎月積み上がります。これを人の頭だけで判断するのは、そもそも構造的に無理があるんですね。

判断を「自動化する」という発想

こうした状況で多くの人は「もっと気合いを入れて見れば決められるはず」と考えがちです。でも、見る量を増やしても疲れが増えるだけ、ということも少なくありません。

そこで役立つのが、人が見て判断していた作業そのものを、機械にやらせてしまうという発想の切り替えです。「AIに判断させて、人は実行に集中する」。本サイトの運営元は、Claude Proに含まれるClaude Code(クロード・コード。プログラム作成を手伝うAI)を使って、これを自作の道具という形で実現しました。作業画面にはCursor(カーソル)を使い、専門のプログラマーでなくても自分のやり方に合う道具を形にできたといいます。

どうやって自動化するのか

仕組みは「入れるもの・処理・出てくるもの」の3つに分けると分かりやすいです。

入れるもの

Google Search Console(GSC)から月に1回取り出す表データ(CSVという、表計算ソフトで開ける形式のファイル)と、WordPressから取り出す記事データ。この2つを突き合わせるところから始まります。

処理

各記事を5つの目安で採点します。

  • 検索順位:Google検索で何番目に表示されているか。11〜30番目あたりの記事を高く評価します(あと一歩で1ページ目に届く位置のため)
  • クリック率:検索結果に出たとき、どれくらいの割合でクリックされたか(専門用語でCTR)。同じ順位帯の真ん中の値より低い記事を高く評価します(改善の余地が大きいため)
  • 表示回数:検索結果に出た回数。多いほど高く評価(直した効果が出やすいため)
  • 記事の古さ:最後の更新が古いほど高く評価
  • 記事の長さ:本文が2,000文字より短いと加点(書き足す伸びしろがあるため)

これらを合計した点数で順位づけします。

出てくるもの

「今月直すべき記事リスト」が出力され、各記事には「なぜ直すべきか」の理由が日本語で添えられます。眺めて悩むのではなく、出てきたリストを上から実行すればよい状態になるわけです。道具を作った流れそのものは、前回の記事(Claude Code で WordPress 運営の自作ツールを作ってみた)で詳しく紹介しています。

実際にやってみた結果

本サイトの運営元が、自社で運営するWordPressサイトに2026年6月、この道具を実際に動かしました。

WP Rewrite Assistant の出力サマリ画面
対象の記事数・平均点・最優先の記事数を一目で把握できる

結果は、対象18記事のうち平均点3.56点、いちばん優先すべき(4.0点以上)が6件。トップに挙がった記事は5.13点で、「検索順位は約13.8番目、検索結果に出た回数は29回、本文818文字」というデータに対し、理由は「あと一歩で検索1ページ目に届く。しかも本文が短いので、書き足せば伸びしろが大きい」でした。

この章でいちばん伝えたいのはここです。人の感覚で見ていた時期は、つい「表示順位が高めで、見られた回数も多い記事」ばかりを気にしていました。ところが道具が浮かび上がらせたのは、検索で11〜20番目あたりにいて、見られた回数は少ないけれど伸びしろが大きい記事。これはGoogle Search Console(GSC)を毎日眺めていても気づきにくく、点数にして初めて見えてきた発見だったといいます。

この自動化で何が変わったか

取り入れたあと、運営は次のように変わりました。

  • Google Search Console(GSC)を「毎日」見る習慣がなくなった
  • 月に1回道具を動かすだけで、その月に直す記事が決まる
  • 「決められない疲れ」がなくなり、頭にかかる負担が大きく下がった
  • 浮いた時間を、新しい記事づくり・他のサイト運営・商品開発など別の仕事に回せるようになった

実際に運用してみると、毎日Google Search Console(GSC)を開いて何時間も画面を眺めるストレスが消えます。月に1回、道具を動かして出てきたリストを淡々と実行するだけ。判断は機械、実行は人、という分担がきれいにはまった——そんな実感を持つ運営者は多いはずです。こうした業務効率化AI活用事例10選と同じく、AIに任せる部分と人がやる部分を分けたことが効いたわけですね。

AIで判断を自動化するときの落とし穴

便利な反面、押さえておきたい注意点もあります。

1. 採点の重みは自分のサイトの方針に合わせる

「表示順位を重く見るのか」「クリック率を重く見るのか」はサイトの方針しだいです。道具の初期設定をうのみにせず、設定を自分で調整する前提で使うのが大切です。

2. AIの出した答えを最終結論にしない

上位に並んだ記事でも、人が見れば「これは別の理由で直さなくてよい」と判断できる場合があります。機械の出力+人の最終判断、という二段構えが安全です。

3. 数字にできない要素もある

「タイトルが時代遅れ」「画像が古い」といった感覚的な判断は、数字には表れません。道具はあくまで判断の手助けであって、すべてを任せられるわけではないんですね。AIごとの得意分野を踏まえたChatGPTとClaudeの使い分けTipsのように、道具の性格を理解して使うのがコツです。

この道具は販売しています

※以下で紹介する道具は、本サイトの運営元が、Gumroad(ガムロード。個人や会社が自分の商品をネットで販売できるサービス)で売っている自社の商品です(Subspark編集部は本サイトの運営元が運営しているため、本記事は自社商品の紹介を含みます)。

今回ご紹介する道具は「WP Rewrite Assistant(ダブリューピー・リライト・アシスタント)」として、19,800円で販売されています。向いているのは、Claude CodeやCursor、もしくはPython(パイソンというプログラミング言語)を動かす準備を自分でできるWordPress運営者です。個別のサポートはつきませんが、その分は説明書(README)と「よくある質問」(FAQ)で、運営に必要な情報をひととおりカバーしています。詳しい内容と購入は以下のリンクからどうぞ。

WP Rewrite Assistant(Gumroad)

まとめ

Google Search Console(GSC)を毎日見ても、どの記事を直すかは決まりません。それは努力不足ではなく、人が見て判断すること自体が、そもそも難しい問題だからです。AIで判断を自動化し、人は実行と最終チェックに集中する——「見る」をやめて「使う」へ。発想を切り替えるだけで、運営はぐっとラクになりますよ。

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※本記事の情報は2026年6月時点のものです。最新の販売状況は販売ページでご確認ください。